京都チーズケーキ博物館のW熟成バニラチーズケーキ

香りの現場③ ― 京都チーズケーキ博物館・500日熟成チェダーに、ウイスキー樽のバニラを|熟成を重ねた香りを味わう、特別なチーズケーキ

香りのコラム

京都・七条/京都チーズケーキ博物館

500日熟成チェダーに、ウイスキー樽のバニラを。
熟成を重ねた香りを味わう、特別なチーズケーキ。

今回、樽熟バニラを使って特別なチーズケーキに仕立ててくれたのは、京都・七条の「京都チーズケーキ博物館」。何ヶ月もかけて熟成させたチーズをベースに、ウイスキー樽熟成のバニラを重ねる。W熟成の素材で作り上げたチーズケーキは、シンプルでありながら、実は複雑な奥行きのある仕上がりです。

京都チーズケーキ博物館 外観
「すみれ珈琲」の前、路地の奥。

路地の奥の、小さな博物館

京都駅前、東本願寺の裏。新町通りに面した「すみれ珈琲」の前から細い路地を入っていくと、右手にあらわれる、大正時代に建てられた格子戸と磨りガラスの外観をもつ長屋の古民家。通りを歩いているだけでは、たぶん通り過ぎてしまう立地です。

二条の路地裏で、町家を改装したテイクアウトからはじまった京都チーズケーキ博物館が、京都駅にほど近いこの場所へ移ってきたのは、2025年の暮れとのことです。

入ると、小さな箱庭が広がります。白い石を敷いた展示台と、ガラスの障子。そこにチーズケーキがずらりと並びます。二階にはイートインスペースがあり、選んだチーズケーキの食べ比べや、マスカルポーネアイス、チーズクッキーをトッピングすることもでき、チーズデザートプレートを贅沢に楽しむことができます。

京都チーズケーキ博物館 ショーケース
器は一切れずつ違う。
京都チーズケーキ博物館 店内
入ると、小さな箱庭。

「チーズケーキ博物館」という店名の由来を店主にたずねると、こんな答えが返ってきました。

「新しいチーズケーキに出会っていただく場、という思いです」

京都チーズケーキ博物館さま

500日熟成チェダーという素材

今回のケーキに使われているのは、濃厚な500日熟成チェダーです。

チーズは熟成が進むほど、たんぱく質が分解されて旨味が増えていきます。長く寝かせたチェダーチーズが「ヴィンテージ」と呼ばれるのは、そのためです。ただし、まろやかになるわけではありません。塩気と酸が立って、味の輪郭はむしろ鋭くなっていきます。

このケーキは、そのチーズをバスクチーズケーキに仕立てたものです。表面を高温で焼き、あえて焦がしてつくるタイプ。そこに香ばしさと苦みまで加わりますから、香りを足す側から見れば、なかなか手強い素材ということになります。

白い石の上にのせたW熟成バニラチーズケーキ
白い石の上に。

チーズに負けない香り

「深く強い、甘いだけではない香りに、アタックの強いチーズに負けない可能性を見出しました」

京都チーズケーキ博物館さま

味わいと香りは足し算ではなく掛け算になるから、バランスがとても大切になる。この香りを纏うバニラを加えれば、チーズケーキに新しい世界観を加えられる。最初に香りを嗅いだときに、そう感じられたそうです。

使われたのは、ウイスキー樽で熟成させた樽熟バニラです。京都バニラビーンズでは、インドネシア・スマトラで丁寧に育てられた熟度の高いビーンズを、さらに木樽へ入れて追熟させています。ヒノキ、スギ、ヒバ、そしてウイスキー樽。同じ豆でも、樽が変われば香りの出方が変わります。なかでも今回のウイスキー樽は、熟成感のあるウイスキーと樽の薫香が重なって、甘い香りが強く立つバニラです。

W熟成!京都樽熟バニラ&ヴィンテージチェダー バスクチーズケーキ

1カット ¥750(税込)/2026年9月より 京都チーズケーキ博物館 店頭にて販売開始予定

ウイスキー樽で熟成させたバニラと、500日熟成チェダーを掛け合わせたバスクチーズケーキ。強い旨味をもつ500日熟成チェダーに樽熟バニラが入ることで、味わいはさらに深く、濃厚かつ複雑になるといいます。

大人の複雑さを纏った甘い香りから始まり、味わいの深みへ落ちていく。チーズのプロが創り上げた、特別なチーズケーキです。

種を、生地にたっぷり練り込む

使い方はいたってシンプルでした。さやから種をかき出し、生地に練りこむ。ペーストやエッセンスに置き換えず、ビーンズをたっぷり練り込んでいく。手間はかかりますが、焼き上がったあとに残る香りが格別です。

入れる前と、入れた後。何が変わったかをたずねると、返ってきたのはひとことでした。

「美しいバニラの味わいを感じる」

京都チーズケーキ博物館さま

「濃い」でも「甘い」でもなく、「美しい」。強い素材同士がぶつからずに並んだとき、こういう言葉になるのだと思います。

バニラチーズケーキにフォークを入れたところ
フォークを入れる。
青磁の葉皿にのせたバニラチーズケーキ
青磁の葉皿に。

食べた瞬間に、思わず声が出るほど

「香りが強い!」

熟成したチーズも、焦がした表面も、そしてウイスキー熟成バニラも、それぞれに強い主張があります。そのなかで、この香りの一体感。素晴らしい口当たりと風味でした。

次は、このバニラを料理のソースに広げてみたい。そんな話もうかがいました。

色絵皿にのせたバニラチーズケーキ
色絵皿に。

バニラ薫るW熟成の特別なバスクチーズケーキ


この特別なバニラチーズケーキは、2026年9月より京都チーズケーキ博物館の店頭で販売開始の予定です。七条の路地へ、どうぞ。

DATA

京都チーズケーキ博物館

京都・七条/熟成チーズケーキの専門店

住所
京都市下京区新町通り七条上る辰巳町749-1
営業
12:00〜17:00(二階のご利用は16:30入店まで)
定休
火・水曜(祝日は営業、翌日振替休)
TEL
080-9016-1398
アクセス
京都駅前、東本願寺の裏。新町通り「すみれ珈琲」の前の細い路地を入って右手手前
駐車場なし(近隣コインパーキング)/駐輪不可
支払
キャッシュレスのみ
販売
本商品は2026年9月より店頭にて販売開始予定
Web
至極紫紺ノ果 shigoku-shikon.com
Instagram
@chi__________._____haku
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